『奇跡を起こした村のはなし』吉岡 忍著 ちくまプリマー新書この村、
マリア様が現れたとか、
村民が宝くじを連続で当てたとかでは、勿論ありません。
新潟県黒川村(現胎内市)の物語。
十二期四十八年村長を務めた伊藤孝二郎の物語であり、黒川村役場職員の物語でもあります。
過疎から脱却。出稼者をなくし、家族で住める生活。
バブル期でも、周辺に労働力を取られない職場の創設。
この黒川村、「青年の村」という共同農場を立ち上げたが、二年続きの水害で甚大な被害を受ける。伊藤孝二郎村長はここでも前向きに「水害前より立派な村」を目指す。
ここからが、すごい。
山奥である黒川村に企業の投資を呼び込めるワケがない、とばかりに村営でどんどん創る。
スキー場・リゾートホテル・地ビール工場・チーズ工場。とにかく自前で作業し自給自足である。スキーにきたら宿泊してもらい、地元産のステーキにワインにビールに温野菜、ついでにチーズもスパゲッティーもパンも、、観光に農業ついでに食品工場をくっつけた。
チョット、
リゾートホテルを
クリックどうですか、この豪華さ!
黒川村職員もすごい。小さい割りに海外研修に行く職員がいる。国の制度で行くからにはテストや審査があるのに合格し、次から次と海外研修して還って来る。、必死になって覚えてくる。村の存亡が我々に掛かっているという意気込みがある。まるで、明治維新の若者達。
ドイツ研修後、27歳で7億円の事業である「胎内高原ビール園」の事業計画・設計・建設・運営を一人で担当した職員。他に何人も億単位の事業の担当者がいる。何者?というよりそれをさせる黒川村役場は、どのようテンションなのか?どういう集団なのか?
国・県の助成金制度をしっかり勉強し、伊藤村長以下黒川村役場職員が深夜まで頑張る。そして、事業を展開する。
公務員の必読書。
一般の方は、行政への不満がストレスになる可能性が大。
この本では、村議会議員が出てこない。
村長中心・役場職員追従(かなり必死)
議員はチェックのみなのか?(結果はわかっても、発案・経過が理解できない?)本来、チェック機関としてだけの議会が理想なのかもしれない。行政が中心の方がスムーズ。
そういえば提案型の議員は、わが市に何人いるんだろうか?
陳情と提案は似ているようで大違い。
約3時間の読書。
黒川村が好きになりました。
ちなみに、わが能美市もなかなかいいですよ。隣の川北町も。